詳しい説明資料はある。でも、そのまま配るには長すぎる。
新入社員への案内やイベントの告知では、元の資料から必要な情報を選び、見出しを付け、読みやすく配置し直す仕事が発生します。文章を短くするだけでなく、「どう見せるか」まで考える必要があります。
Adobe Acrobatで案内されている「Adobe Express AI Assistant」は、この作業を支援するAI機能です。文書の内容を使って、チラシや告知画像など、1ページのデザインを作れます。
Adobeは2026年10月13日に公式ヘルプを更新しました。現在はベータ版で、Acrobatのアプリ言語を英語に設定した環境が対象です。
目次
- 「この資料をチラシにして」と頼める
- 詳しい資料と、最初に読んでもらう1枚を分ける
- 色や見出しは、会話で修正できる
- 日本語設定ですぐ使える機能ではない
- まとめ:資料を作り直すとき、白紙から始めなくてよくなる
「この資料をチラシにして」と頼める
AcrobatはPDFを閲覧・編集するツール、Adobe ExpressはチラシやSNS画像などを作るデザインツールです。今回の機能では、Acrobatで開いた文書を材料に、ExpressのAIでデザインを作ります。
Adobeが紹介しているのは、福利厚生の案内を新入社員向けの1枚のチラシにする使い方です。
元のPDFを開き、AIにチラシ作成を依頼すると、内容を取り込んだデザイン候補が表示されます。利用者は候補を選び、必要に応じて修正します。
白紙からレイアウトを考えるのではなく、元資料を使った案を見ながら仕上げていけることが特徴です。
詳しい資料と、最初に読んでもらう1枚を分ける
例えば、新入社員向けの案内資料には、制度の説明だけでなく、対象者や申請方法、問い合わせ先など、多くの情報が載っています。
すべてをチラシに詰め込めば、文字が小さくなり、結局読みにくくなってしまいます。
そこで、チラシでは「最初に知っておいてほしいこと」を見せ、詳しい条件は元の資料で確認してもらう、と役割を分ける考え方ができます。
AIに頼む際も、「短くして」だけでなく、「新入社員に何を知ってほしいか」を伝えると、必要な情報を選ぶ方向が明確になります。
見た目を整える前に、誰に何を伝える1枚なのかを決める。この部分は、AIを使う場合も変わりません。

色や見出しは、会話で修正できる
候補が出た後は、チャットで変更を頼めます。Adobeの操作説明では、「見出しの色を紺色にする」といった修正例が紹介されています。
Acrobatでは一度に一つの変更を適用するため、修正は分けて伝えます。細かい部分まで調整したい場合は、Adobe Expressの編集画面へ移って作業を続けられます。

作ったデザインは画像としてダウンロードできます。元PDFそのものを飾り直すというより、文書の情報を使って、配布や告知に向いた別の制作物を作る機能です。
チラシだけでなく、SNS投稿用の画像や招待状なども対象です。既存資料を別の用途へ作り直したいときに、使いどころがあります。
日本語設定ですぐ使える機能ではない
利用を考えるうえで、先に押さえたいのが言語条件です。
今回のAcrobat向け操作案内では、Web版とデスクトップ版について、英語設定とAdobeアカウントへのサインインが必要とされています。デスクトップ版のAcrobat Readerは段階的な展開中です。
日本語設定での提供や、日本語の文書を意図どおりのチラシにできるかは、別に確認する必要があります。
また、ベータ版には利用回数などの制限があります。契約やアカウントによって使える範囲を確認し、「無料で何度でも作れる」とは考えない方がよいでしょう。
生成にはAdobe以外の提携先のAIモデルも使われます。社内資料を材料にする場合は、会社で認められた利用範囲を確認してください。
まとめ:資料を作り直すとき、白紙から始めなくてよくなる
Acrobat内のAdobe Express AI Assistantは、文書の内容を使い、チラシなどのデザイン候補を作る機能です。
要点を整理します。
- 元のPDFを材料に、1ページのチラシや告知画像を作れる。
- 候補を選び、会話で修正し、必要ならExpressで編集を続けられる。
- 現在は英語設定が条件のベータ版で、利用範囲や回数には制限がある。
配布前には、日付や制度の条件などが正しく残っているかを確認する必要があります。きれいな1枚になっても、伝えるべき情報が抜けていては使えません。
今回の機能で面白いのは、文章の要約だけで終わらず、読んでもらうためのデザインまでつながることです。すでにある資料を、相手に届く形へ作り直す。その最初の案をAIと作れるようになります。
AIを、自社の仕事で使える形にしませんか?
「案内資料や告知づくりに時間がかかる」「AIで作ったものを、仕事で使える形に仕上げたい」と感じている企業さまへ。
boom nowでは、企業向けAI研修のご相談を受け付けています。現在の業務や社員に身につけてほしいことから、研修内容を一緒に整理します。