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Workspace Studioの自動化が拡張、別のツールへの転記や連絡を減らすには?

AIニュース
Workspace Studioの自動化拡張と承認管理を示すサムネイル

メールで受け取った内容を案件管理ツールに書き写し、担当者へチャットで知らせる。一つひとつは短い作業でも、毎日繰り返していると時間がかかります。

Googleは2026年9月17日、業務の自動化ツール「Workspace Studio」に、外部サービスとの接続や独自の処理を追加する4つの新機能を発表しました。

今回注目したいのは、別々のツールの間を、人がコピーや連絡でつないでいた作業を、自動化の対象にしやすくなることです。ただし、使いたいツールを選ぶだけですべて完成するわけではありません。用意された連携でできることと、開発が必要な部分を分けて見ていきます。

目次

Workspace Studioは、繰り返す仕事の手順を設定するツール

Workspace Studioは、「何かが起きたら、次の作業を実行する」という手順を組み立て、仕事を自動化するためのツールです。この一連の手順を「フロー」と呼びます。

考え方は、普段の仕事と同じです。

「問い合わせを受け取る」が始まりなら、その後に「内容を確認する」「担当者へ知らせる」「対応記録を残す」といった作業が続きます。

ただ、実際の職場では、メール、チャット、案件管理など、作業ごとに使うツールが違います。その境目に、転記や連絡といった手作業が残りがちです。

今回の更新は、自動化を始めるきっかけや途中の処理を追加し、外部の業務ツールも一連の手順に組み込めるようにするものです。

4つの新機能は、何を変えるのか

名前だけを見ると難しく感じますが、それぞれの役割は異なります。

Workspace StudioでスターターやWebhookをつないだ業務フロー

1. 別のアプリの出来事を、作業開始のきっかけにする

「カスタムスターター」は、自動処理を始めるきっかけを追加する機能です。

例えば、外部の問い合わせ管理サービスで対応状況が変わったときに、Workspace Studioの処理を始める、といった使い方です。

人が更新に気づいて次の作業を始める代わりに、システムからの知らせをきっかけにできます。これには、その出来事を受け取るための追加機能を用意する必要があります。

2. 途中に、自社向けの処理を加える

「カスタムステップ」は、一連の手順の途中に独自の処理を追加する機能です。

用意された処理だけでは足りない場合に、プログラムで作った処理を組み込めます。作成には、Googleの業務自動化向けプログラミング環境「Apps Script」などを使います。

現場担当者が全員プログラムを書くという意味ではありません。開発担当者が作った追加機能を、利用者がフローに組み込む方法もあります。

3. 外部の業務ツールで作業を実行する

「外部サービス連携」は、対応するツールでの処理をフローに追加する機能です。今回の発表では、タスク管理のAsanaやJira、顧客・商談管理のSalesforce、社内連絡に使うSlackなどが挙げられています。提供はベータ版です。

Googleは、Jiraの課題にコメントを追加する例も紹介しています。外部の情報を読むだけでなく、対応する操作を実行できる点がポイントです。

ただし、連携先に名前があるからといって、そのサービスのすべての操作を任せられるわけではありません。使える処理と必要な権限は、連携先ごとに確認します。

4. 指定した外部システムへ、データを送る

「Webhook」は、決めた送信先へ通知やデータを送るための仕組みです。受け取ったシステム側で、次の処理を始める用途などに使います。

送信先は、人が読むウェブページではなく、システムがデータを受け取るための専用アドレスです。そのため、アドレスを入力すれば何でもつながるわけではなく、受け手が求めるデータの形式などに合わせた設定が必要です。

最初に見るべきは「どのツールをつなぐか」より「何を転記しているか」

例えば、問い合わせへの対応後、別の管理画面を開いて同じ内容を記録しているとします。

この仕事を見直すなら、「問い合わせ対応を全部自動化したい」と考えるより、まず次のように分けると、必要な機能が見えてきます。

  • 何をきっかけに記録するのか。
  • どの情報を、どこへ渡すのか。
  • どの判断は担当者が行うのか。

これは自動化を検討するための例であり、この一連の作業が設定なしで実行できるという意味ではありません。

今回の機能が役立つのは、こうして整理した手順を、外部ツールも含めて組み立てる場面です。人が判断する仕事まで一度に任せなくても、その前後の転記や連絡だけを減らせるかもしれません。

「試しに実行」でも、外部のデータが変わることがある

自動化を試すときに気をつけたいのは、文章の下書きとは違い、実際の操作が行われることです。

Googleのヘルプでは、外部サービス連携を含むテスト実行でも、実際の処理が行われると説明されています。確認のつもりで実行した結果、メッセージが送られたり、連携先の情報が変更されたりする可能性があります。

試す際は、本番の顧客情報ではなくテスト用のデータを使うなど、実行結果を確かめられる範囲を用意したいところです。

また、すべての処理に毎回承認を挟めばよいわけでもありません。社内向けの通知と、重要な顧客情報の更新では、影響が異なります。管理者が設定できる承認条件を確認し、どこを自動で進め、どこで人が確認するかを決めます。

いつから使える? 管理者の設定と利用開始日は別

今回の新機能は、初期状態では無効です。利用には管理者による有効化が必要で、外部サービス側の契約や接続の許可も別途必要になる場合があります。

Workspace Studioの外部連携で管理者が確認する承認とURL許可

管理者向け設定は9月17日から順次提供されますが、利用者向け機能の展開は、その後です。

  • 新機能を早めに受け取る設定の組織:9月21日から、1〜3日かけて展開予定。
  • 通常の更新スケジュールを選ぶ組織:9月30日から、最大15日かけて展開予定。

企業向けでは、Google WorkspaceのBusiness Starter・Standard・Plus、Enterprise Standard・Plusなどが対象です。ただし、Webhookの送信先を許可リストで限定する管理機能など、契約によって使える範囲が異なるものもあります。

発表された時点で全員が使えるわけではないため、自社の提供時期と管理者設定を分けて確認する必要があります。

まとめ:ツールの間に残っている手作業を見直す更新

今回のWorkspace Studioの拡張は、外部サービスも含めて仕事の手順をつなぐためのものです。

  • 外部アプリでの出来事を、自動処理のきっかけにできます。
  • 独自の処理や、対応する外部サービスでの操作を組み込めます。
  • 用意された連携を使う場合と、開発が必要な場合があります。
  • 利用者向けの提供は9月21日以降、組織の更新設定に応じて始まる予定です。

自社での使いどころを考えるなら、「どこにAIを入れるか」よりも、「同じ内容を別の画面へ書き直していないか」を探す方が具体的です。そこに、今回の更新で減らせる仕事が見つかるかもしれません。

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